薬剤師転職

薬剤師転職・薬剤師一括登録・薬剤師 年収について

薬剤師・ドラッグストアの「調剤参入」の意図

薬剤師・ドラッグストアの「調剤参入」

ドラッグストアは現在第二次成長期に入ったと言われています。

今までドラッグストア業界は利便性及び低価格、規模の拡大を中心として成長してきましたが、少子高齢化の進行や、改正薬事法の施行に伴った競争激化等を受け、新しい成長戦略を模索する段階に入っています。

ドラッグストアの課題は明らかです。

規模の拡大、スケールメリットの追求等のこれまでの方法から、総人口減少、高齢者人口の増加に対応する、狭小商圏における新しいフォーマットの作成です。

これにより、ドラッグストア産業の市場規模をこれまでの2倍、10兆円産業が可能になるとみています。

ドラッグストアについて、2011年度の時点でおよそ1.6万店舗、計算上は商圏人口8000人毎に1店舗の割合となっています。

目指す狭小商圏に関しては、4000人ごとに1店舗の割合で出店することとなりますが、今のフォーマットのまま店舗数のみを増加した場合、生活者ニーズを取り込むことができないのみならず、同様に狭小商圏においての挑戦がはじまっているコンビニないしスーパー等の異業種と正面から競合する形となります。

狭小商圏における展開は「地域密着」「個別への対応「時点へのマーケットシフト」「新たな満足と需要の想像」等が条件となるでしょう。

加えて、これらを支援する為に、業界全体を通して、EDI(電子データ交換のことで、企業間において標準化されたデータをコンピューター経由で自動連携し、業務の効率化及び価値の創出を図ること)の採用や、ドラッグストアの特徴としてのスタンダードソリューション機能等のインフラ整備を行わなければなりません。

その上で、各社が出店戦略や価格戦略、MD戦略やシステム整備等を進行することとなります。

これまでのドラッグストアについては投資の短期回収及び利益の最大化が命題となっていましたが、市場の拡大を見込めない現代にあっては、着実な利益、将来ともに役立つモデルになるような経営を行わなければなりません。

ドラッグストアが狭小商圏にマーケットシフトを図るにあたって、最も大きな課題となるのは、医療・健康分野の取り込み、つまり、「調剤参入」「セルフメディケーションの推進」に他ならないことは、業界共通の認識となっています。

その先には、在宅医療及び介護、高齢者施設との連携等も待ち受けています。

このような取り組みにより、狭小商圏にあって他業態との差別化を図るだけではなく、高齢社会にあっての健康・日常生活に関連するニーズを充足させることが可能となります。